いせやの物語
- いせやの物語
- 第二話
毎日でも訪れたくなる、
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緑と、花と、噴水
いせやが考えた、霊園の条件。
それは、緑豊かで、季節ごとに花が楽しめ、憩いの噴水があること。
しかも、園それぞれに統一感のあるデザインがなされていること。
人を温かく迎えいれる、空気にあふれていることも、いうまでもなく。 -
バラの咲かせ方にも園の個性を
ふれあいパークの象徴であるバラひとつとっても、園ごとに特徴をもたせた。
たとえば、佐倉ふれあいパークでは、2,000株、30〜50種を。
府中ではフェンスやつる棚へのしゃれたあしらいを。
アーチを彩るつるばらも、花小金井は「新雪」と「ツルウララ」「羽衣」、
小平では「アンジェラ」「サマーホワイト」というように品種を変え、個性を出している。 -
アルハンブラの調べ
噴水を設ける際にお手本にしたのが、スペイン・アルハンブラ宮殿。
庭園デザインとしてはもちろんのこと、水音がなんとも心地いいものだったのだ。
心音に近いから落ち着く、という話も。
府中や小平、花小金井などで、ベンチに腰掛け、その雰囲気を味わっていただけたらうれしい。
噴水まわりに敷いたイタリア産の大理石、オブジェ、植栽の鉢など、細部へのこだわりとともに。 -
テラスでお茶を
一般的に、墓地などの休憩スペースは、あまりに簡素にすぎないか。
足を運んで、故人に想いを馳せる場所にしては。
だから、ふれあいパークはオープンテラス、またはティールームとして席を設ける。
おいしいお茶と、いせやならではのおもてなしをもってお迎えする。
テラス席で、くつろいでいかれる様子を目にする時、
胸のうちに言葉がついて出る。「どうぞ、ごゆっくり」と。